ドイツの車窓から。
あ、車窓じゃないです。家の窓です。
ドイツの窓には様々な利点と少しの難点があります。
そんなドイツの窓をご紹介しようと思います。
ドイツの窓はレバーで開け閉め
レバー(取っ手)は通常は下向きになっています(その状態で鍵も掛かっています)。
それを真横にして引くと窓が全開に、180度回転して上向きにすると上方が半開きになります。
この、上方が、というのがポイント。
下が半開きだと雨が入ってきちゃうけど上方半開きなら雨は入ってきませんもんね。
良く考えられているなーと思う点です。
注意点!
レバーは必ず、真下か、真横か、真上のみで開閉してください。
レバーを斜めで開けようとすると窓が外れる可能性があります。
全開から半開きへ、半開きから全開へ変更する際も、一旦レバーを下に戻してから変更します。
窓自体重いので、外れて倒れてきたりすると大怪我をする恐れがあるので、それだけは気をつけてください。
シャッターは紐を引っ張って上げる
ドイツの窓にはシャッターが付いています。
日本で言う「雨戸」みたいなものですかね。
でも雨戸に比べて開け閉めが楽!
窓の横にはたいてい紐がついていて、それを下に引っ張るとシャッターが上がります。ただそれだけ。
大きい窓の場合、その分シャッター面積も多くなり重くて大変ですが、日本の雨戸みたいにいちいち横にスライドする必要がなく、紐も室内にあるので手も汚れない。画期的。
巨大なブラインドみたいなシャッターもある
現在の住居では巨大なブラインドみたいなシャッターが付いています。
この場合は、紐を引っ張るのではなく、そばにぶら下がっている棒の先を折り曲げ、クルクルと回しながらシャッターを上げ下げします。
このブラインドタイプの利点は、ブラインドと同じく、シャッターを上げなくても日差しの入り具合を調整できること。
難点は上げ下げに時間がかかること。
クルクルちまちま上げ下げしなければならないので、シャッタータイプのように、一気に「おりゃー!」と開閉できません。
防音性に優れている
ドアにも言えることですが、ドイツの窓は防音性に優れています(もしかしたら防寒対策なのかもしれませんが)。
1枚の窓が2重ガラスになっているのです。いや、もしかしたら3重?(断面を実際に見たことがないので何ともいえないのですが、「ドイツの窓 断面」で検索すると殆どが3重なので、3重なのかもしれません)
以下画像で分かりますでしょうか、一枚の窓ですが、あちら側(指を置いてある方)とコチラ側で(少なくとも)2枚ガラスが入っているのです(間は空洞)。
日本の実家も実は二重窓なのですが、それは窓自体が二枚あるのであって、窓を開けるには2回同じ作業を繰り返す必要があります。
ドイツでは一枚の窓に2枚ガラスが入っているのです。
窓の枠にはパッキン(クッション?)が付いており、レバーを下ろすと窓自体もグッと閉まるようになっており、外が工事中でうるさくても閉めるとスッと静かになるのが分かります。
日本に帰国した際は、実家がいかに音が筒抜けなのかを痛感します。
ドイツの窓には網戸がない
ドイツの窓には、基本的に網戸がないんです。
虫がいないから? いやいや、ちゃんといます。
冬はいいとして、問題は夏ですよね。
夏場に窓を開けっ放しにしていると、コバエ、ハエ、たまに蜂やら、夜は蛾やら入ってきて大変です。
まぁ、シャッターに小さい穴が開いているので、夜はシャッターを下げて窓を開ければ蛾とかは大丈夫。
ちなみに、すぐ近くに川や池があるなら別ですが、日本のように蚊に困るという事は、ほぼありません。
困るのはコバエですが、コバエホイホイなる薬品も売っていますし、また、薬品をわざわざ買わなくても家にある調味料でも簡単に作れます。
私は「めんつゆトラップ(※)」を、めんつゆをワインに変えて応用しています。
※ご存じない方はGoogleで「めんつゆトラップ」を検索してみてください。
大きいハエは、ハエたたきで駆除!
(ドイツでは、ハエたたきは日本よりも日常的に身近なもので、普通にdmなどで売っています)
それでもやっぱり網戸が欲しい、という方は、自分で取り付けることになります。
「Fliegenfenster」で探すと見つかります。
ドイツでは窓を常にピカピカにしておく事が重要、そして掃除がしやすい
ドイツでは窓を常に綺麗にしておく事が重要です。
ピカピカにして(自分達というよりは外に見えるように)花を飾ってレースのカーテンを飾ります。
大抵どのお宅もピッカピカです。
日本では隣のお宅と距離が近いこともあり、あまり気にしないと思うのですが(いや、日本でもピカピカにしているお宅もあるのでしょうけど)、ドイツでは一軒一軒離れている事もあり、窓は外に向かって魅せるもののようです。
ある日、義家族がいらした際のこと。
もちろん部屋の掃除はぬかりなくやっていたのですが窓は気にしておらず、後から指摘を受けたようです。
「ようです」というのは、私に直接言われたわけではなく想像でしかないのですが、夫がその後、窓掃除セットを購入して掃除をしていたので、あぁ、何か言われたんだろうなーと。
念の為フォローですが、義母は細かいことをチクチク言ってくる人ではないので、おそらく、汚いままだとご近所さんに変に思われるからキレイにした方がいいんじゃないの~?レベルの、私達の事を思っての事だと思います。
窓に関しては何も気に留めていなかった私ですが、それからは常にピッカピカ… は難しいですが、お客様が来る時は綺麗にするようにしています。
ところで、ここで窓の開閉に話が戻りますが、ドイツの窓は内側に全開するので掃除がしやすいのです。
日本だと、外側は外に行って洗うなり拭くなりしなければならないじゃないですか。
ドイツの窓は内側に全開する事によって、部屋の中から窓の外側も掃除ができるんですね。
それも考えての構造なのでしょうか…。