日本ではあまり馴染みがないですが、ドイツでは重要な春のイベント、イースター(復活祭)。
ドイツ語で Ostern(オスターン)。
イエス・キリストが十字架にかけられて処刑され、その3日後によみがえった「復活」を祝う日です。
クリスマスとともに、キリスト教徒にとっては最大の祝日となります。
イースターっていつ?
3月後半~4月前半の流動的な祝日
ドイツは1月が1年で1番退屈な月で(と勝手に思っている)、2月はバレンタインがあるものの、ドイツではそれほど大々的でもない、そして3月後半~4月にやってくるのがイースタァァァァ。
この 「3月後半~4月」 と曖昧に言うのにはワケがあって、実はイースターの日にちが年によって変わる、流動的な祝日だからなんです。
では、その年のイースターがいつなのか、どうやって知ればいいのでしょうか。
調べてみたところ「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」。
や、ややこしい…。
だいたい日本人でさえ、その年の春分の日がいつかもよく分かっていないのに、更にそれから後の満月の、次の日曜日ときたもんだ。
しかも西の教会と東の教会でまた違った計算をするそうで、キリスト教ではない我々日本人としてはなんだかピンときません。
果たして、ドイツの方々は、その年のイースターがいつなのか分かっているのでしょうか。
とは言っても、スーパーマーケットのチラシに「OSTERN」と見出しが出てきたり、チョコレートの陳列も始まるので、そろそろなのね、と何となく知ることはできます。
ちなみに、
2019年のイースターは4月21日。
2018年は4月1日、2017年は4月16日、2016年は3月27日、2015年は4月5日、2014年は4月20日というように、年によっててんでバラバラです。
ドイツではイースターの前の金曜日、その後の月曜日がお休み
また、イースター当日である日曜は Ostersonntag(オスタァ ゾンターク)、その前々日の金曜は Karfreitag(カー フライターク)、次の月曜日は Ostermontag(オスタァ モンターク)と言い、4連休になります。
平日のつもりでいたらお店が休みだったりするので注意。
ただ、4連休といっても、挟まれている土曜は通常の土曜なので、郵便局やスーパーマーケット等は土曜時間で営業します。
なので、木曜日に4連休分買いだめしなければならないわけでもありません。
土曜時間とは、たいてい郵便局は8:30~13:00、スーパーマーケットは8:00~18:00(店や支店に依るかもしれません)。
イースターって何するの?
イースター(復活祭)は、豊かな収穫や家族の繁栄を願うイベント。
メインはなんといっても 卵:Ostereier(オスターアイアー) と ウサギ:Osterhase(オスターハーゼ)。
「卵」は新しい生命、つまり復活の象徴で、「ウサギ」は多産という点から、繁栄、収穫のシンボルなのだそうです。
この時期は、タマゴ型やウサギ型のチョコレートがスーパーに陳列されます。
実際、バレンタインの時より、イースターの時の方が大きくスペースを取って大々的に陳列され、各メーカーから発売されるチョコレートの種類もバレンタインの時より種類も多く華やかです。
イースター当日には、ウサギ:Osterhase(オスターハーゼ)が卵を隠したという伝承を基に、親が家の中に卵型のチョコレートを隠し、子どもがそれを探します。
隠すのは親ですが、子どもには、あくまでオスターハーゼが来て置いていったという事にするようです。
とあるイースター前日、私が娘の目の前で堂々と卵やお菓子を巣に見立てたカゴに入れようとしていたら夫に止められました。
そして家族でご馳走を食べるのが習わし。
クリスマスと似ていますね。
ただ、クリスマスは鳥料理が主流ですが(チキンとは限らない)、イースターはウサギや羊の肉を使った料理が伝統的です。
ドイツのイースターチョコレート色々
スーパーマーケットには、ウサギ型やタマゴ型のチョコが色々陳列され、買いたい衝動に駆られます。
日本帰国時に、お土産に買って帰りたいところ。
ただし賞味期限も気にしなければならないので、イースター前後に帰国するならいいかも。
ということで、イースター チョコレートの紹介を。
イースターチョコレート詰め合わせ
まずは詰め合わせから。
義両親が詰めあわせてくれたもの。
リンツのうさぎ型チョコレート、オスターハゼ
これはドイツではなくスイス、リンツ(Lindt)の オスターハゼ(Osterhase)=ウサギ型チョコレート。
うひょー!超カワイイ!これは、ちゃんと小さな紙バッグに2匹入って1セットです。
同じ種類で大きい物から小さいものまで色々あります。首の鈴はちゃんと鳴るんですよ。ステキ。
同じくリンツのクマ型クリスマス・チョコレートもカワイイですよ。
リンツのタマゴ型チョコレート
リンツからは、タマゴ型チョコレートも色々出ていますが、個人的にお気に入りなのがコチラ、3種類の味が楽しめるMISCHUNG(ミシュング=寄せ集め)。
味は、Eierlikör-Vanille、Preiselbeere-Zabaione、Cappuccino-Sahne。
Eierlikör-Vanille は、ドイツのクリスマスマーケットで有名な卵酒にバニラを効かせたテイスト。
よって、アルコールが入っています。
Preiselbeere-Zabaione は、クランベリーとイタリアのデザート「ザバイオーネ」をミックスしたテイスト(バイオハザードではない)。
Cappuccino-Sahne は、その名の通り、カプチーノ+クリーム。
個人的にはアルコールが効いている「Eierlikör-Vanille」が一番好きかな~。
同じくリンツの卵型チョコレート。
これはパッケージの缶がかわいい。
缶はアボカドくらいのサイズで、中にタマゴ型のチョコレートが入っています。
チョコの味は Nougat(ジャンドゥヤ=ナッツペーストとチョコのミックス)で、なめらか。
お値段は 5.49€ で、ちょっとしたお土産にもオススメ。
ミルカのイースターチョコレート
勿論、ミルカからも色々なイースター限定チョコレートが出ます。
その中から、卵型のチョコのひとつ。
チョコの中身はクリームかとおもいきや、飴というか、なんと言えばいいんでしょう、ザクザク噛める飴、例えて言うならサクマのいちごみるくキャンディーの中身みたいな感じ。
味はメープルですが。
次は本格的にタマゴのパッケージに入っているタマゴ型チョコレート。
4個入りで丁寧にスプーンも2個ついています。
中身は柔らいチョコクリームで、食後のデザートとして贅沢にゆったり味わいたい一品(って、グルメ紹介みたいになってますが)。
ひつじ型のケーキ、オスターラム(Osterlamm)
初め見た時、これが何の形なのか分からなくてカモかな~とか思ったりしたんですが、ひつじでした…。
スポンジケーキにチョコがけしたもので、味も美味しく本格的なケーキ。
日本ではイベント事のお菓子って形ばかりにこだわって中身は期待できないものが多いですが、ドイツでは味もちゃんと作られている印象を受けました。
たまご型のお菓子、Ostereier(オスターアイアー)
これは、チョコレートやバニラクリームをタマゴ型のワッフルで挟んだもの。
クリームは日本のコロンに似てるかな。
私は案外気に入っていて、時々買ってきたりします。
ただ、ワッフルで軽いので、パクパクと食べれちゃうのが危険と言っちゃあ危険。
我が家のイースター
イースターは、ドイツでは誕生日、クリスマスに並んで重要な日とされています。
義実家に伺う時もありますが、あちらが来てくれる時もあり、また、会えなくても、義両親は毎年何かしらイースターにちなんだお菓子やプレゼントなどを送ってきてくれます。
家で過ごす場合、前日にゆで卵を作って、色を塗って、冷蔵庫に保存。
買ってきておいたイースター用のお菓子を、夜、巣に見立てたカゴに詰め合わせて入れて、それを隠します。
イースター当日に娘がお菓子を探し、ゆで卵を食べて、オスターラム(羊の形をしたケーキ)を食べます。
夫の親族で集まる場合、小さい子どもはうちの娘だけなので、親戚一同から色々頂いて凄いことになります。