ドイツで日本の家電、電化製品を使うには変換プラグと変圧器が必要です。
でも、そもそもからして、変換プラグ、変圧器って何?どう違うの?
ここではそんな貴方の為に、変換プラグ、変圧器について掘り下げて書いています。
目次
変換プラグはプラグの形状を変えるもの
ズバリ、変換プラグはプラグ(差し込む側の先)の形状を変えるもの。
プラグの先に付けるだけのお手軽なものです。
プラグとコンセントの形状が違のでは、そもそも挿せないので、変換プラグは絶対必要。
変換プラグの選び方
ドイツのプラグの型、何が一般的かと言われれば「SE型」が一般的ですが、んが!しかし、ここ重要→ 古い型の「C型」がまだ使われていたりします。
SE型のピンの直径は4.5mm、C型は4mm。
SE型の方が若干太い、という事はつまり、SE型のコンセントにはC型プラグもSE型プラグも挿せるが、C型のコンセントにはC型プラグしか挿せないので、C型を持っていた方が安心です。
C型プラグはドイツ以外でも、フランス、イタリア、オランダ、オーストリア、ギリシャ、スイス、スペイン、デンマーク、ノルウェー、ロシア … etc、
南米ではアルゼンチン、ブラジル、ペルー … etc、
アジアでもインド、インドネシア、韓国、ネパール、ベトナム … etc
などで使えるので、持っておくと何かと便利かと(上記各国の詳細は念の為ご自身で確認してください)。
変換プラグのお値段は、1つ150円~200円くらいとお手頃。
組替え式プラグ変換アダプターは1500~2000円前後。
例)サンワサプライ 海外電源変換アダプタ 全世界9種類対応 ホワイト など。
変圧器は電圧を変えるもの
そして変圧器、もう名前の通りですが、こちらは電圧を変えるもの。
変換プラグだけ付けて安心して日本の電化製品を国外のコンセントに繋いで製品を壊してしまう人がいます(それは私だ)。
日本の電圧は100Vでドイツの電圧は230V。
電圧が違うということは、そのままでは使えません。
そこで、電圧を変えてしまおうというのが変圧器。
よって、ドイツで日本の電化製品を使うには、基本的には変圧器も必要。
ただ、あくまで「基本的には」であって、実は今のご時世、スマートフォンやデジカメ、ノートパソコンの充電などは、だいたい海外の電圧に対応しています。
対応しているかどうかは、アダプターに表記されている内容で確認することができます。
「INPUT:◯◯V」もしくは「入力電圧:◯◯V」の様な表記があると思いますが、
- 「100V~240V」の表記であれば、変圧器無しで使えます
- 「100V」の表記の場合は、変圧器が必要になります
変圧器の選び方
さて、変圧器が必要だと判断された貴方、次にチェックするのはその商品の消費電力。
消費電力を確認するには、電圧の記載と同じところに「OUTPUT:◯◯W(VA)」もしくは「出力電力:◯◯W(VA)」の様な記載があると思います。
その◯◯w(ワット)がその製品の消費電力であり、それに合った変圧器が必要になります。
W数が高いほど変圧器の値段も高く重量も重くなります。
W数と値段のおおよその感覚ですが
- 20W対応の変圧器 2,000~2,500円
- 50W対応の変圧器 3,500~5,000円
- 120W対応の変圧器 8,000円代
- 350W対応の変圧器 10,000円代
- 510W対応の変圧器 15,000円代
- 1500Wの変圧器 20,000円代
- 2000Wの変圧器 30,000円代
- 3000Wの変圧器 60,000円代
てな具合。
では、そのW数で一体何が使えるのか、というと…
- iPod(充電) 5W
- デジタルカメラ(充電) 3W~6W
- 電気シェーバー 10W
- ノートパソコン 50W~120W
- ヘアアイロン 150W-240W
- 炊飯器 350W~1200W
- ドライヤー 600W~1200W
はい、お気づきでしょうか。
5,000円以下の安い変圧器で使えるものといったら、iPodやデジタルカメラの充電、せいぜい電気シェーバー止まり。
でも、iPodやデジタルカメラ、ノートパソコンの充電は、先述の通り、ほとんどそれ自体が海外の電圧に対応しており、そもそも変圧器が要らないのです(変換プラグだけで十分)。
おそらく多くの方が使いたいと思われる日本の炊飯器、ドライヤーなどは1200W以上に対応している20,000円以上の変圧器が必要になるということです。
※さらに、変圧器の容量は余裕をもって選ぶ必要があり、「1500Wのドライヤーだから1500Wの変圧器」じゃダメなのです。
- 熱製品の場合、消費電力の1.25~2倍
- モーター製品の場合、消費電力の2~3倍
- 30分以上の長時間の使用の場合、消費電力の1.25倍
の余裕をみて選ぶべきだそうです。
しかも、2000Wクラスの変圧器になると、重量も15kg~となり(1.5kgじゃありませんよ、15kgですよ)、気軽に持ち歩ける代物ではありません。
持ち歩かず家に常備するとしたって、一体どこの作業現場か?というインテリアになります。
よって、2万円以上もする変圧器を買って日本の電化製品を使うんだったら、ドイツでドイツの電化製品を買った方が早いし安いし楽です。
それでもやっぱり変圧器が欲しいんじゃ!という方の為に、参考までに一例を。
↓日本で買うなら例えばコレ
カシムラ アップ/ダウン トランス WT-14EJ 入出力電圧 240V ⇔ 100V 出力容量 2000W
↓ドイツで買うなら例えばコレ
Bronson++ AVT 2000 - 110 Volt Transformator Spannungswandler USA Converter - 2000 Watt - Step Up / Step Down Automatikbetrieb Ringkerntransformator - Bronson 110V 2000W
と、ここで補足。
色々検索して見つけたのですが、「電子式(熱器具専用)変圧器」という代物があり、それだと安いし軽いんですね。
一例を挙げると、1500W対応で約7,000円、230g。
ただ、注意したいのが、詳細を読んでみると、
トランス式と電子式(熱器具専用)があります。トランス式は出力容量以下であればほとんどの電気製品に使用することができます。電子式は同出力容量のトランス式に比べると小型で軽量ですが、熱器具(ドライヤーやアイロンなど)専用のため、電子回路を使っているものや、精密機器には使用できません。
地球の歩き方ストア(旅行用品)
だそうです。
更にユーザコメントでも「電子式とトランス式変圧器の意味を分からずに使用してしまい、炊飯器で変圧器を使用して両者とも壊してしまいました。」というのがあり、電子式とトランス式がよく分からないのであれば、あまりオススメできません。
「とにかくドライヤーの為だけに必要なんだ!」という場合は、安いし軽いし、いいかもしれません。
まとめ、ひとりごと
まとめますと、
- スマホやデジカメ、ノートPCなどの充電関連は変換プラグがあればOK
- 変換プラグはC型がいいと思うよ
- 通常の電化製品を使うなら電圧を変える変圧器が必要。間違ってもそのまま日本の電化製品をドイツのコンセントに繋がないこと!
- 消費電力(W数)に見合った変圧器が必要
- でも、色々面倒だから、変圧器を必要とする様な電化製品は、現地(ドイツ)で買った方がいいんじゃね?
- 電子式(熱器具専用)なら安くて軽い変圧器があるみたい
何をかくそう、私は変圧器を介さずにコンセントに繋ぎ、電気毛布を爆発させたのでした。
まぁ、夫とまだ付き合っている頃、私が日本から贈ってプレゼントした物だからいいのですが(いいのか?)。
コンセントを繋いで電源入れた途端、火花が散りました。
幸い怪我はしませんでしたが、焦げ臭いにおいが部屋に充満したのでした。
よい子は真似しちゃいけません。