ドイツにきて一番初めにぶち当たる壁。
それは言語でも気候でもありません。
ドアです。鍵が開かないのです!
ドアが重いとか、引くべきなのを押していたとか、そんな問題じゃありません。
さてここで、ドイツの鍵事情をご説明しましょう。
ドイツのカギ(鍵)の開け方
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ドアノブの機能は忘れるべし。
ドアノブはただの飾りです。回りません、回せません。 -
鍵がドアノブの代わりとなる。
鍵を差し込んで回すと、それがドアノブの代わりになります。 -
カギは斜めになるまで回すべし。
ある一定まで回すと何となく回転が止まる位置がありますが(大体、鍵が横になった位置)、それで開けようとしても開きません。
もういっちょ!力(と念)を込めてカギが斜めの角度になるまで回してください。
カギを斜めにするにあたり、ドアまたはドアノブを押す、もしくは引きながら回さないと回らない場合あり。
なので、斜めまで回せないと思ったらドアを押すか引くかしながら回してください。日本の鍵は縦か横かにして開け閉めしますが、ドイツのカギは斜めです(※例外その1参照)。
右に斜めか左に斜めかは、そのドアに依ります。
はい、これで開くハズです。皆さん、開きましたでしょうか。
※例外その1
ただ押すか引くかのドアの場合(たいてい取っ手がドアノブみたいな丸型じゃなく、四角くて平たい場合)、カギを斜めまで回す必要がなくて、90度横でOKだったりします。
※例外その2
ドアがただ閉まっているなら上記の手順でいいのですが、さらにロック(鍵)がかかっている場合は、回転が多くなります。
ロックを解除するために回すのと、ドアノブとして回すので、2工程分の回転が必要です。
どちら回しで開くのかによって、回す方向が違いますので、先ずはそのドアがどちら回しなのかを覚えた方がいいと思います。
ちなみに私のアパートメントは部屋は左回しだけど洗濯機置き場のセラーは右回しで、ただでさえ開かないのにこんがらがりました。
こんがらがりまくって、こんがり焦げそうでした。
ドイツのドアは閉めた時点で鍵がかかります
また、ドイツのドアは閉めた時点で、文字通り 閉まります。
先述した様に、ドアノブは回せません。どういうことか分かりますでしょうか。
要は、カギを持たずして一歩でも外へ出てドアを閉めようものならもう部屋に入れません。
カギを閉めたワケじゃないです、ただドアを閉めただけで、です。
一歩でも何でも外へ出る際には、カギを持って出なければなりません。
余談ですが、日本でもサムターン回しなるものが流行ったと思いますが、腕のいい泥棒なら外から道具を使って開けられるかもしれません。
それを防ぐために、ドイツでは内側から鍵穴にカギを差し込んでおくと、外からは回せない、いわゆる防犯になるんです。
なので、家にいる時はいつでも鍵穴にはカギを差し込んでおきます。
そうすることによって、出かける時にカギを忘れることもなくなります。
初めて夫の家にお邪魔した際にカギが鍵穴にぶら下がっているのを見て、ルーズさ所以かと思いましたが違ったんですね。
今でこそ、わたくしドアを開けられますが、当時は本当にワケが分かりませんでした。
運よく開いたり開かなかったり、トリックかと思ったほどで、5分ほどセラーの前でガチャガチャやって開かなくて「これは一旦部屋に戻って落ち着いて、あとでやったら開くかも。」と本気で思って部屋とセラーを往復してたこともありました。
もちろんあとでやってみたって開かないものは開かないんですけどね。
ドイツのドアは内側に開き、日本のドアは外側に開く
ところでふと気づいたのですが、ドイツのドアって、基本的には部屋に向かって開くようになっている感じがします。
日本全般がどうかは記憶が定かではありませんが、実家の家を思い出すと全て外に向かって開くタイプでした。
これってそれぞれ何か基準というか、そうなった理由があるのでしょうか。
と思って調べてみたらありました。
だそうです。
なるほど。
ただ、内側に開くドアで問題なのは、ドアが動く範囲に物を置けないということです。
ドイツの我が家には納戸というか小さい物置き用の部屋があるのですが、それも内側に開くタイプ(納戸に向かって開く)なので、ドアの移動範囲に物を置けないのです。
せっかくの納戸なのに、めいいっぱい物をしまえないという…、せめて部屋の中のドアに関しては外側に開くようにしてはいかがなもんかと思う今日このごろ。