ドイツでは食洗機(食器洗い機)が一般的
食洗機はドイツ語で
die Spülmaschine(シュピュール マシーネ)
der Geschirrspüler(ゲッシァ シュピューラー)
die Geschirrspülmaschine(ゲッシァ シュピュール マシーネ)
などと言います。
複数ありますが、どれでも通じます。
Spülen が水洗、リンスの意味、Geschirr が食器の意味、Maschine がマシンの意味で、それらが組み合わさった感じです。
ドイツでは食洗機がかなり浸透しており、ファミリー向けの家だと、たいていキッチンには始めから食洗機が付いています。
食洗機を使う機会も多いと思いますので、我が家で使っている Miele の食洗機を例に使い方をご紹介します。
ドイツの食洗機の使い方(通常)
- 電源をONにする
我が家で使っている食洗機は [Ein]、[Aus] とあります。
[Ein]:ON [Aus]:OFF
の意味です。
本来は [einschalten] が点ける、[ausschalten] が消す、という意味なのですが、それを略して [Ein]、[Aus] の表記のものが多いです。
また、この食洗機にはないですが、◯に縦線が入ったマークも電源のマークなので、両方覚えておくといいと思います。 - 洗いたい食器を入れる
- 洗剤を入れる
洗剤を入れる場所は、太陽が登るようなマークのところですが、たいてい扉の裏側に2つ蓋があり、どちらかが洗剤でどちらかがかリンス。洗剤スペースは、タブレットが入る深めの方なので、すぐ分かります。 - 扉を閉める
- 洗浄モードを選ぶ
下記洗浄モードご参照 - スタートボタンを押す
洗浄から終了まで約3時間かかります。 - 終了後、扉を開ける
終了すると [ende] (終了のこと)が点灯するので、そしたら扉を開けて終了です。
扉をあけないと [ende] が点いたままなので、なんとなく電気がもったいないなと思い、私はすぐ開けちゃってます。
食器はおおよそ乾いてはいますが、グラスやカップの底などのカーブや窪みに水が残ってしまっているので、私はカゴごとちょっと揺らして水を落とし、しばらくそのまま放置しています。至極個人的なスケジュールですが、例えば、夕食後に1日の食器を洗って(スイッチ入れて)、寝るちょっと前に終了するので扉を開けて放置、次の日の朝に棚にしまうスケジュールだと、完全に乾いています。
どーでもいいですかそんなこと。
洗浄モード
我が家で使っているMieleの食洗機では、以下の洗浄モードがあります。
- Vorspülen: 予洗(Salz:塩を補充した時など)
- Spar: どうやら水の節約、少ない水で洗うモードらしいですが、夫曰く「それはtrap(罠)だから使うな」ということで使っていません(罠って…)
- Normal 50°: そのまま言葉のとおり、ノーマルモード
- 55° Universal: Universal は全体的に、の意味なので、汚れが軽いもの+ヘビーなものミックスしてカバーするよ、というイメージでしょうか
- 55° Universal Plus: Universal にプラス何か(超てきとう)
- 75° Intensiv Intensiv は強烈に、集中的に、の意味があるので、汚れが酷い時に使っています
私の中では、油を使ったフライパンがある時は Universal か Universal Plus、それに焦げもついてしまっている時は Intensiv で洗っています(もしかしたら Universal でも十分なのかもしれませんが)。
ドイツの食洗機の使い方(警告ランプ点灯時)
食洗機には洗剤の他に、Salz(塩)と Klarspüler(リンス)が必要です。
それらが空になると、警告ランプが点きますので補充する必要があります。
我が家で使っている食洗機には以下の3つの警告ランプがあります。
- Zu-/Aplauf: (おそらく)排水部分に何か詰まってるという事かと
- Salz: 塩が無くなったよ
- Klarspüler: リンスが無くなったよ
Salz と Klarspüler の役割とは
- Salz(塩)の役割: 簡単に言うと、カルキから食器と食洗機を保護してくれる
- Klarspüler(リンス)の役割: 簡単に言うと、食器をピッカピカにしてくれる
水滴が付着したまま乾くと白く残ってしまいますが、そういうのを防ぐものらしいです。
Salz(塩)の補充方法
食洗機内の下部、奥の方にタンクの蓋みたいなものがありますので、それを回して開けて、Salz(塩)を満杯になるまで入れます。
ザ~ラザ~ラと底なしかと思うほど入っていきますが底はありますのでご心配なく。
こぼれた塩は食器を傷つける恐れがあるので取り除きましょう。
または、Vorspülen(予洗)モードで一回まわして溶かすといいです(というか、Vorspülenはそのためのものでしょうに、夫から初めて使い方を教わった時に、彼が手で拾い集めていたので、わたくしはそれを継承しているのです)
Klarspüler(リンス)の補充方法
リンスの補充は、たいてい洗剤を入れる隣あたり、円形に放射している点線シャワーのようなマークのところです。
そこにも満杯になるまで入れます。
食洗機に必要な洗剤、塩、リンス
食洗機に必要な洗剤、塩、リンスをご紹介します。
食洗機用の洗剤
食洗機用の洗剤は、名称としては 「Spülmaschinentabs」 ですが、パッケージにそう書いてあるわけでもなく、パッケージで判断するなら、ピカピカのグラスとタブレットの絵が描かれていれば、だいたい食洗機用の洗剤です。
検索するなら Spülmaschinentabs。
参考までに、Google画像検索で Spülmaschinentabs を検索した結果はコチラ
有名なメーカーは Finisch か Somat でしょうか。
他にも安いものもありますが、効能もそれなりなので、私は殆ど Finisch 製を使用しています。
ただ、Finisch 製といえども、これまた色々な種類がありまして、以下ご参照ください。
以下に日本語訳を書いておきます。
- Kraftvolle Reinigung … 強力な洗浄
- Reinigungsboost … クリーニングブースト
- Teelösekraft … 茶しぶ?除去力
- Salz funktion … ソルト機能
- Klarspül funktion … 鮮やかに洗い上げる
- Maschinen-Kalkschutz … マシンへのカルキ保護
- Fettlösekraft … 油除去力
- Niedrigtemperatur-System … 低温でも可
- Trocken-Kraft … ドライ力
- Glasschutz … ガラス保護
- Filterschutz … フィルター保護
- Edelstahlglanz … ステンレスの輝き
- Bester Finisch Glanz … Finisch 洗剤の中ではベストな輝き
- Weniger Schädliche Chemikalien … 少ない有害化学物質
ただ、Finisch 製といえども、やはり安いのは安いなりの効能で、高いものは高いなりの効能です。
個人的には、一番左にある(上記一覧表参照)CLASSIC はお勧めしません。
中間あたりの Alles in 1 か Alles in 1 Turbo が無難なのでは?と思います。
一度セールで安かったので Quantum を買って使ってみたのですが、やはり高いだけあって食器やフライパンがピッカピカになります。
とは言え、少し曇りや水滴の跡が残ったところで有毒なわけでもなし、気分の問題なので、ホント個人の好き好きかと。
それと、タブレットは1つひとつ個別に袋に入っているのですが、袋から出して食洗機に入れるタイプと、袋ごと入れるタイプがあります。
使用方法(Anwendung)に 「kein Auspacken」 とあれば袋から出す必要がないと判断できますが、まぁ見た感じで、普通の袋なら出すタイプですし、いかにも薄くて水に溶けそうだな(実際水をつけて試してみるとか)というのはそのまま入れるタイプです。
食洗機用の塩
食洗機用の塩は、名称としては 「spülmaschinensalz」 ですが、これまたパッケージにそう書いてあるわけでなく、書いてあるとしたら 「Spezial Salz」 です。
そしてパッケージには、だいたいこちらもピカピカのグラスと塩の絵が書かれています。
食洗機用のリンス
食洗機用のリンスは、 「Klarspüler」 で、これはパッケージにもその言葉の通り記載があります。
こちらもピカピカのグラスと、たまに食洗機の絵も入っていることもあります。
» 食器洗い洗剤 でも書きましたが、このリンス、食器を(スポンジ手洗いで)洗う洗剤と間違えやすい外観なので、食洗機用リンスを探していて食器用洗剤を買ってしまう事はないと思いますが、逆の場合はご注意ください。
ひとりごと
個人的には、食洗機はドイツに来てから初めて使ったのですが、いやー便利です!
手間が省けるのは勿論のこと、衛生面的にも安心できるのが嬉しい。
乳児連れで日本に一時帰国した際に、離乳食の食器を母が洗ってくれていたのですが、母はあまり洗剤をつけずにササッと簡単に洗うので、いろいろ気になりましたもん。
(でもそれは私の母がちょっと適当なのであって、他のお家ではスポンジでも、もっとちゃんと洗っているとは思います。)
とはいえ、日本でももっと食洗機が広まっていいと思うのですが、そこまで(ドイツほどは)浸透していないようですよね。
気になって理由を探してみたら、All About に、下洗いが面倒、時間が長い、食器が入りきらない、などの理由がありました。
下洗いが面倒というのは、これはお米が主食の日本ならではなのでしょうか。
私もたまにドイツでお米を炊いた土鍋や食べた後のお茶碗は数時間水に漬けているので、これが毎日となると、面倒といえば面倒なのかも。
下洗いに関しては、私は、食べかすが残っていたらキッチンペーパーで拭くか、お湯(蛇口からでる一番熱いお湯)でサーっと流すだけです。
食器が入りきらないというのは、これは広さの問題なんでしょうね。
あっ、大事なことを言い忘れていました!
ドイツでかなり浸透している食洗機ですが、夫の実家(義母)は使っていないのです。
理由は日本で挙げられている点とは異なり、機械全般お好きではないらしく(身体に悪いと思っている)、同じ理由で電子レンジも使っていないのです。
さすがに電子レンジを使わないのはお義母さんだけかと思っていたら、同じく国際結婚している友人のお義母さんも身体に悪いとの理由で電子レンジを使っていないとか。
使う使わないは人それぞれ自由でいいのですが、乳児連れでお邪魔した際、離乳食をレンジでチンできないし、どうするか考えるのが大変でした…。