ドイツの住所とアパートメントの構造

ドイツのアパートメント
ドイツの住所は、初めて目にすると(関わると)分かりにくいかもしれませんが、仕組みを知ればいたって簡単です。
ドイツの住所の仕組みと建物(主にアパートメント)の構造をご紹介します。

 

ドイツでは、◯◯通りの◯番目が住所

まず、ドイツの住所は

通り名(◯◯straße) + 家番号(数字)
郵便番号(5桁の数字) + 都市名

で成り立っています。

ドイツには道という道に全て名前がつけられており、住所は、その「◯◯通りの◯番目」で表されています。
一戸建てだろうがアパートメントだろうが「◯◯通りの◯番目」なんです。
なので、日本で言う「◯◯ハイツ」などにあたる、アパートメントの名前は無いのです。
※ちょっと余談ですが英語でマンションは大豪邸を指します。
「私マンションに住んでるの」なんて言った日にゃー驚愕されますのでご注意を。
ドイツ語でもマンションという言葉は無く、全て das Apartment(アパートメント) になります。

「通り」はドイツ語で die straße(シュトラッセ)と言い、通り名の後にくる家番号の数字は一桁か多くても二桁。
「2a」「1b」の様な場合もあります。

家番号で一旦改行し、次にくる5桁の数字が郵便番号になります。
郵便番号はドイツ語で die Postleitzahl(ポストライトツァール)、略してPLZと書く場合も。
この、郵便番号が住所の途中に入っているので始め戸惑うのですが、「5桁の数字は郵便番号」と覚えちゃっていいと思います。

郵便番号に続くのは都市名です。
München(ミュンヘン)や Würzburg(ヴュルツブルク)にあたるものです。
ハイ、それで終わり。

Würzburgの役所を例にすると、
——————————-
Rückermainstraße 2,
97070 Würzburg
——————————-
が住所の表記になります。

日本からドイツへ郵便を出す際は、最後に国名の GERMANY を付け加えればいいだけです。
» 「ドイツへの手紙の住所の書き方」 はコチラ

このドイツ式の住所、断然シンプル。
日本だと例えば「南青山」の様に、北とか南とか方角を入れる事もありますし、それ以前に「◯◯区」だったり「市」、「町」だったり…、さらに建物の名前を入れたり部屋番号を入れたりしなければなりませんよね。
マンション名が異様に長い場合、その長さを考慮して書かなきゃならないですし。
これ、逆に外国人が日本への宛名を書くほうが、かなり労力使うだろうなーと思います。
 

アパートメントの場合、部屋の区別はどうやってするのか

さて問題、一戸建ての場合はいいとして、アパートメントの場合、ひとつの建物内に部屋がいくつもありますね、部屋番号が無くてどうやって区別するのでしょうか。

たいてい(30~50年代に建てられたもの)は、1フロアに1部屋、多くても2部屋の造りになっています。
なので◯階の右側か左側か、で区別します。

ところで30~50年代と聞くとたいそう古く感じますが、ドイツは地震も無く、もともと堅牢に造られていますから、築100年も珍しくありません。

興味深い記事がありましたので、以下に共有します。

(日本の)「木造住宅の場合、20年で建物の価値がゼロになる」という慣例
日経ビジネス「Why! なぜ日本人は住宅ローンに大金を払う?」より

この記事のように、日本だと築20年を過ぎると家の価値が急激に下がってしまいますが、ドイツではメンテナンスを継続していけば築50年でも価値を持ち続けることが可能です。
逆に古い造りの家の方が THE・ドイツ な感じで味わいがあります。

そうそう、以前、ベルリンに住んでいる日本の友人が遊びに来たのですが、彼女曰く、ベルリンはモダンで、それはそれでいいのですが、ドイツに住んでいる感じがしないんだとか。
ヴュルツブルクは赤い屋根の古い街並みが残っていて素敵だと喜んでいましたっけ。

閑話休題、「アパートメントの部屋の区別」に話を戻しましょう。
ドイツの、昔からある一般的なアパートメントの場合は、アパートメント自体が大きくて建物自体が繋がっていても、入口はそれぞれ分かれていて、1フロアに1部屋または2部屋、多くても3部屋だけになるような造りになっています(意味分かりますか?下記画像参照)。

ドイツのアパートメント

お分かりいただけるだろうか…(って怖い写真じゃないですよ)
建物自体は繋がっていても、入口は分かれているんです。そしてその入口ごとに番号が割り振られています。ここの住人ではないので定かではありませんが、ひとつの入口に対して、部屋(住居)が左右にあるのが分かりますよね。

そして各入口ごとに家番号が割り振られています。
同じアパートメントだとしても、入口が面する通り名が異なれば違う住所になりますし、同じ通りに面していても入口が違えば家番号が異なります(=違う住所になる)。
逆に同じ入口であれば、右の部屋だろうが左だろうが、はたまた何階であろうが同じ住所になるんです。

とは言え、私はネットで頼んだ商品がスムーズに届くように(例えばAmazon.deなど)通販サイトでは、住所に階数まで入れて登録しています。
ある時は配達員さんにインターホンから「おたくどの階ですか?」と聞かれましたし。
階数が分からないのは配達員さんにとっても不便ですもんね。
 

ドイツの建物の階数の言い方

さて、そこでドイツの階数の言い方です。

まずは基本的な数字からいきましょう。
1:Ein(アイン)
2:Zwei(ツヴァイ)
3:Drei(ドライ)
4:Vier(フィア)
5:Fünf(フュンフ)
6:Sechs(ゼクス)
7:Sieben(ズィーベン)
8:Acht(アハト)
9:Neun(ノイン)
10:Zehn(ツェーン)

それが、何番目などの序数になると末尾に te が付いて、
1:erste(エアステ)
2:zweite(ツヴァイテ)
3:dritte(ドリテ)
4:vierte(フィアテ)
5:fünfte(フュンフテ)
~以下省略

さらに階数になると末尾が ten となり、
1:ersten(エアステン)
2:zweiten(ツヴァイテン)
3:dritten(ドリテン)
4:vierten(フィアテン)
5:fünften(フュンフテン)
になります。

上記の様に、ersten と書いても勿論いいのですが、「1.」のように、数字の後に点を付けて書くことが多いです(形はピリオドなのですが、意味的にはピリオドではなくて、省略、の意味があります)。
そこに階数を意味する「Stock(シュトック)」をつけて「1. Stock(エアステン シュトック) = 1階」の意味になります。
点がつくからエアステン(ダジャレ)。

注意点:欧州で言う1階erstenとは日本で言う2階にあたります。「階」というより「1回登る」、もしくは「登って一回目」と考えると分かりやすいかも。

そして日本の1階にあたる階は Erdgeschoss(エァドゥゲショス)と言います。「地面の階」の意。
予備知識として、die Erde(エァデ)は「地上」や「地球」を意味します。

また、屋根裏にあたる階は Dachgeschoss(ダハゲショス)と言います。
das Dach(ダハ)は屋根を意味します(屋根を打破すると覚えましょう)。
昔は、映画に出てくるような屋根裏部屋に住むという事もあったのでしょうが、今は、最上階の部屋+ロフトとてして使っているのが殆どなのではないでしょうか。

Erdgeschoss や Dachgeschoss には「テン」や「Stock」は付ける必要はありません、Erdgeschoss そのものが階も意味します。

ドイツのアパートメント

階数の仕組み。

階数に右側、左側も付け加えるなら、
「1. Stock links(エアステン シュトック リンクス) = 1階の左側」
「1. Stock rechts(エアステン シュトック レヒツ) = 1階の右側」
もし1フロアに3部屋あるアパートメントで真ん中の部屋なら
「1. Stock Mitte(エアステン シュトック ミッテ) = 1階の真ん中」
という言い方になります。

もうちょっといきましょうか!
上記だとただの単語なので、「私は3階の右側に住んでいます」と文で言う場合は、
「Ich wohne im 3.Stock rechts.(イッヒ ヴォーネ イム ドリテン シュトック レヒツ)」
となります。
ich=私、wohne=住むの動詞(原型はwohnen)、im=「3階に」の「に」にあたる。

階数なども住所に書くのであれば、書き方としては、家番号の後に書けばいいだけ。
先述のWürzburgの役所を例にすると、
——————————————————–
Rückermainstraße 2, 3. Stock rechts,
97070 Würzburg
——————————————————–
てな感じ。
 

1フロアになん部屋もある巨大アパートメントも増えている

上記で紹介したのは、昔からある一般的なドイツのアパートメントの構造でしたが、近年は1フロアに20部屋もあるような巨大アパートメントもどんどん建設されていて、その場合はさすがに更に部屋番号も割り振られているようです。

夫の友人が、そういった広大なアパートメントに住んでいるようなのですが、酔っ払って帰ると迷子になるとか(笑)。
でもこれが、日本でのいわゆる大型マンションのタイプですよね。

夫が学生時代に住んでいたアパートは1フロアに4部屋あるタイプだったようで、その程度だと部屋番号は割り振られておらず、郵便配達員が、誰がどの部屋に住んでいるかを覚えなければならなかったようです。

この、郵便配達員が「ここには誰が住んでいるのか」を覚えるという作業(?)は今もそうで、私がロバートの部屋で一緒に住み始めた時にも、お前は誰だらしき事を言われましたし(プロフィール参照)、新しく越してきた後、ロバート宛の荷物に私が応対した際「ロバートさんはここ(に住んでいるん)ですか?」「あなたのお名前は?」と確かめてタブレットのような物に登録していました。
 

家番号を示す外壁フォトギャラリー

さて、「ドイツの住所は通り名と家番号で成り立っている」とご紹介しましたが、それが分かる様に、ドイツの建物の外壁には大きく数字が表記されています。

正式な形は決まっているようですが、たまに好きな様にデコレーションした数字を設置しているお家もあります。
そんな色々な家番号を紹介してシメとさせていただきます。

ドイツのアパートメントの壁にある番号

おそらくこのタイプが、正式な形と思われる。紺色に白文字で、ストリート名と番号が書かれてある。

ドイツの家の壁にある番号

おそらく正式な形。

ドイツのアパートメントの壁にある番号

アパートメントの入口ごとの番号。

ドイツのアパートメントの壁にある番号

アパートメントの入口ごとの番号。

ドイツのアパートメントの壁にある番号

アパートメントの入口ごとの番号。

ドイツの家の塀にある番号

こちらが、おそらく住人が勝手に好きな形で設置しているパターン。

ドイツの家の壁にある番号

こちらもデコレーション版。ちょっと読みにくい。